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稲裹神社
【いなつつみじんじゃ】


吾妻(あがつま)郡中之条町四万にある神社。祭神は軻遇突智神・須佐之男命・大山津見命・伊邪那岐命・伊邪那美命ほか。古代の吾妻郡司が稲裹山を山の神,水源の神,雷神,農業神と神格化して祀った社であろう。「三代実録」元慶4年5月25日条に上野国正六位上稲裹地神に従五位下勲十二等を授くとある。その後律令国家の衰退とともに信仰も衰えたが,享和3年原町大宮巌鼓神社の神官高山真淹が稲裹山頂に石祠を建て,次で文化3年に四万温泉譲葉平に里宮を建てた。明治10年に現在地に遷座した。宝物に虚空蔵菩薩を中心に弥勒菩薩と観音菩薩の三尊を鋳出した懸仏と蔵王権現座像の南北朝期~室町期の懸仏とがある。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
JLogosID : 7044515