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大宮巌鼓神社
【おおみやいわつつみじんじゃ】


吾妻(あがつま)郡吾妻町原町にある神社。旧郷社。祭神は日本武尊・弟橘媛命・素盞嗚命・保食命ほか11柱。創建年代は未詳だが,上信越3国にまたがる高峰に稲包山があり,古くから山の神,農業の神として崇められた。当地方の豪族上毛野坂本朝臣が崇敬したといわれる稲裹地神(いなつつみじしん)が中之条町四万にあり,「三代実録」元慶4年5月25日条に正六位上から従五位下に昇叙している。当社地は原町字大宮で,大宮は吾妻郡衙の地と推定されているので,郡司の守護神として大宮神社を祭り,稲裹神社の里宮ともしたと考えられる。「いわつつみ」は「いなつつみ」がなまったものであろう。また南北朝期に岩櫃城主の吾妻太郎行盛が武蔵国大宮の氷川神社の分霊を勧請し大宮となったとも伝えられている。天正18年12月19日に真田信幸は社領を寄進し(大宮神社文書/県史資料編7),のち沼田城主真田氏の代々の黒印状が残されている。明治6年村社,同40年に近郷の数社を合祀し,昭和16年郷社に列格。宝物に町文化財の蕨手太刀がある。例祭は5月5日と9月9日で太々神楽が奉納される。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
JLogosID : 7044782