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辛科神社
【からしなじんじゃ】


多野郡吉井町神保にある神社。旧郷社。祭神は須佐之男命・五十猛命ほか19柱。社伝によると大宝年間の創立という。この地方には養蚕や機織の技術・文化を持った渡来人が多く住み辛科神社を祀っていたが,和銅4年に渡来人が居住する6郷300戸をもって新たに多胡郡が設置され,各地に散在していた辛科神社をこの地に統合し,多胡郡の総鎮守としたのであろう。「上野国神名帳」(総社神社蔵/県史資料編6)に従二位辛科明神とあり,「神道集」に多胡郡鎮守辛科大明神と見える。江戸幕府は寛永13年に社領900坪を免租地とし,吉井領主倉橋久盛は寛文元年に社殿を再建している。神事に農作物の豊凶と天候を占う筒粥祭(1月15日)や茅の輪をくぐり病気や災難を祓うみそぎ祭(7月31日)があり,宝物に源頼朝が奉納したと伝える鎌倉初期の神鏡(懸仏)がある。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
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