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冠稲荷神社
【かんむりいなりじんじゃ】


太田市細谷にある神社。祭神は宇迦之御魂命ほか10柱。社伝によると天治2年に新田氏の始祖義重の父義国が上野(こうずけ)国司に赴任の際に一族の守り神として創建したという。のち承安4年に奥州下向の源義経が冠中に奉持していた伏見稲荷の神札を奉安したことにより冠稲荷と称され,伏見・豊川・信田・王子・妻恋・田沼の各稲荷神社と合わせ日本七社の1つとされた。新田義貞は元弘3年に鎌倉を攻める際に戦勝を祈願し神領を寄進している。また開運の神として江戸期の豪商三井家をはじめ地域の人々に信仰されてきた。例祭は旧暦初午の日に行われ,獅子舞や火渡りなどの行事が行われる。元禄3年に再建された三手先造の本殿と安政4年に弥勒寺音八父子が造建した聖天宮は市重文で,幣殿に奉納されている文化11年の最上流算額ほか関流算額2面は県重文であり,樹齢300年というボケは県天然記念物である。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
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