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群馬の森
【ぐんまのもり】


高崎市岩鼻町地内にある県立公園。旧東京第二陸軍造兵廠岩鼻製造所の跡地を利用してつくられた。東西約1,000m・南北約250m,面積約26.2ha。昭和43年,明治百年記念事業の一環として,この付近に繁茂していた平地林を利用して,緑の少ない都市の周辺部に緑を大規模に導入し,都市の住民が緑を通じて豊かな人間性を確保することを目的として,群馬の森公園を建設することが,群馬県明治百年記念事業準備会議小委員会で決定された。またこれにあわせて,同敷地内に近代美術館・歴史博物館を建設し,県民の憩いの場,文化教養を高める場としても整備をすることになった。昭和45年着工,同49年10月には近代美術館や大芝生広場などの施設整備が完成し,西地区約8.7haを都市公園として開園した。昭和51年4月には樹林地を中心とした東地区約6.1haが整備追加された。昭和54年10月には,近代美術館と隣接して建設された歴史博物館が開館。北入口からの通路は,ふるさとの道と呼ばれ,各県の木370本が植栽されている。公園の東端3.9haはシラカシ・クヌギ・コナラなどの平地林で,野鳥の保護地区となっており,シラサギ・コジュケイ・ツグミなどが生息している。近代美術館は3階建てで,延床面積7,975m(^2),展示は常設展示のほか企画展や県展を行い,また本県出身画家福沢一郎・山口薫・湯浅一郎の特別室が設けられている。歴史博物館もほぼ近代美術館なみの規模で,郷土歴史館としておもに人文科学系の考古・歴史・民俗・美術・文学に関する資料を扱っている。展示は常設展を中心として,年3回の企画展を開催している。また大芝生広場などでは群馬交響楽団などによる緑陰音楽会や写生会などが行われ,県民のオアシスとして親しまれている。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
JLogosID : 7045321