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小出神社
【こいでじんじゃ】


北群馬郡吉岡町陣場にある神社。祭神は経津主命。社伝によると葛原親王(桓武天皇の皇子)が東征の折にここに陣所を置き御所を建て,武運長久祈願のために創建したという。鎮座地の小字を中御所,隣地を南御所と呼んでいる。陣場の地名は葛原親王が陣所を置いたことから,また千葉常将が船尾山中の天狗や僧兵と争ったとき陣をしいたことから付けられたともいう。中世からこの地域に居を構えた桃井城主は代々崇敬し,弘安4年城主桃井播磨守小出秀政は社領を献じた。のち小出大明神と改称した。正平8年に時の城主が花火祭を献じ,応永4年には神殿増築に際し大花火祭を行っている。その後,近郊12か村の人々により神社の祭典には仕掛け花火が献納され,「またも失敗陣場の花火」と言われながらも近郷近在から多くの参拝者が見物に集まった。しかし,この花火祭りも後世には氏子だけで奉納されるようになり,昭和3年に天皇即位の大典の奉祝と村社昇格を記念して実施されて以降休止されている。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
JLogosID : 7045345