国道
【こくどう】

国道17号 東京都中央区日本橋を起点とし,浦和市・前橋市などを経て新潟市に至る国道。総延長340.7km,県内延長90.4km,橋梁46,トンネル2。県内の通過地は,埼玉県境の神流川橋から多野郡新町に入り,藤岡市・高崎市・前橋市・勢多郡北橘村・渋川市・北群馬郡子持村・沼田市・利根郡月夜野町・新治(にいはる)村を経由し県境の三国トンネルで新潟県湯沢町三国に至る。昭和34年建設省直轄事業により三国トンネルを含む県境区間約13kmが開通して以来,首都圏と新潟地方を結ぶ幹線道路としての重要性が飛躍的に増大した。高崎市浜尻町地点の1日当たり5万400台(昭和58年調査)を筆頭に交通量は県内一である。都市間の通勤交通や長距離のトラックなどに加え,県北部及び上越地方の豊富な観光資源(温泉・スキー場・山岳など)をひかえ行楽客の通行も多く,各所に交通混雑をみている。道路は,新町から渋川市付近までは平野部を走り,吾妻橋以北は子持山麓をほぼ利根川に沿って北上し沼田盆地に出る。月夜野町区間をバイパスで抜けると,一般に「利根西入り」といわれる赤谷川河谷の道となり,猿ケ京以北は峠越えの山岳道路となる。三国峠付近12kmの区間は連続雨量150mm以上の場合,通行止規制が講じられる。県南の都市部では,新町・倉賀野・高崎・高前・渋川の各バイパス道路が整備されている。さらに埼玉県深谷市東方の深谷バイパスを起点とし,利根川を渡河して本県に入り,伊勢崎市の東を通過し前橋市田口町で現道に取りつく延長41.1kmの大規模バイパス(上武道路)が計画され,一部区間で開通をみている。昭和60年に関越自動車道が全線開通したことにより,国道17号の交通渋滞の緩和が期待される。

![]() | KADOKAWA 「角川日本地名大辞典」 JLogosID : 7045394 |