境野
【さかいの】

旧国名:上野
渡良瀬川と桐生川との氾濫によって形成された河岸段丘上に立地する。地名は上野(こうずけ)・下野(しもつけ)の国境にあったことに由来するという(郡村誌)。地内に6世紀末の築造と思われる古墳2基があり,加茂神社塚からは環頭大刀柄頭が出土し,長者塚は石室を遺存する唯一のもの。天神台には,往古国境に茶店を建て商売した総髪撫で付けの里人を祀ったという振髪天神伝説のある廃寺跡があり,鎌倉期のものと推定される平瓦・軒丸瓦が出土したが,この遺跡は昭和23年の洪水で流失した。また「関東庭軍記」には,天正元年由良成繁の桐生城攻略にあたり168騎が境野原に着陣したともある。
【境野(中世)】 戦国期に見える地名。
【境野村(近世)】 江戸期~明治22年の村名。
【境野村(近代)】 明治22年~昭和8年の山田郡の自治体名。
【境野町(近代)】 昭和8年~現在の桐生市の町名。

![]() | KADOKAWA 「角川日本地名大辞典」 JLogosID : 7045497 |





