坂口
【さかぐち】

旧国名:上野

東流する鏑(かぶら)川の左岸の中山丘陵に位置し，同川に坂口川が注ぐ。集落は丘陵地帯への入口に発達し，これが地名の起こりとなったものと思われる。貝化石が各地に発見され，字大谷・塩ノ入に縄文時代の土器，字城ノ越・須ケ沢・日向には縄文・須恵・土師などの土器包蔵地があり，坂口川に沿う塩ノ入や天神には古墳が発見された。字内出にある坂口城は鏑川の断崖上，丘陵中の最高峰標高219mの山頂部を中心に築城され，岩崎城が奥平地域城の東の入口を扼するのに対し，西を押さえるものと考えられ，下郭は半円形で径30m（群馬県古城塁址の研究下）。
【坂口村(近世)】　江戸期～明治22年の村名。
【坂口(近代)】　明治22年～現在の大字名。

KADOKAWA 「角川日本地名大辞典」 JLogosID : 7045510