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倭文神社
【しどりじんじゃ】


伊勢崎市東上之宮町にある神社。旧郷社。祭神は天羽槌雄命。社伝によると垂仁天皇3年の創建という。「シドリ」は「シズオリ」の転訛で,織物にたずさわる品部の倭文部の民が,古代に上毛野国那波郡委文郷に住み倭文神社を祀ったものであろう。「三代実録」貞観元年条に正六位上から従五位下に昇叙し官社に列し,「延喜式神名帳」には倭文神社と載せられ上野十二社の1つ。長元年間の「上野国交替実録帳」には正三位と見え,「上野国神名帳」には従一位倭文大明神とあり(総社神社蔵/県史資料編6),上野国九の宮と称され信仰された。戦国期に兵火で焼失し,享保12年に社殿を再建。明治5年郷社に列格。1月14日の夜に田遊び神事が行われるが,これは田遊びの祭とはいいながら,田植えをかたどる所作がなく,御田植神事というよりは宵祭の村中の清祓・鳥追い・虫送りなどに似た神事である。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
JLogosID : 7045603