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神明宮
【しんめいぐう】


新田郡藪塚本町大原にある神社。旧郷社。祭神は大日孁命。江戸初期の代官岡上次郎兵衛景能は,支配地の笠懸野が水に乏しく荒蕪地として放置されていたのを開墾するため,寛文4~12年に渡良瀬川から水を引き岡登用水を開き,大原本町など8か村に藪塚新田など16新田(25ともいう)を開いた。この時,工事の安全祈願と,新田の村を1つの共同体として結合させるために精神的なよりどころとして神明宮を創建したという。そのほかにも彼は大久保に赤城神社を創建している。また,足尾銅山奉行も勤め,産出銅を運搬する銅山(あかがね)街道を整備し大原宿を設置した。しかし,用水に対する下流の農民の反対および将軍徳川綱吉の嫌疑を蒙り貞享4年に自刃した。この地域の人々はその恩徳を敬慕し,宝暦2年に地元農民の運動により,京都の吉田家から顕信霊神号が下付され,景能を神として境内に岡登霊社を建立して祀った。明治5年郷社に列格。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
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