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総社神社
【そうじゃじんじゃ】


前橋市元総社町にある神社。旧県社。祭神は経津主命・磐筒男命・磐筒売命・宇加之御魂命ほか県内549社の神。通称は明神さま。「上野総社神社略史」によると,崇神天皇の皇子豊城入彦命が当国に下向した際に,軍神である経津主命の神霊を奉斎したのが初めで,その後,経津主命の親神である磐筒男命と磐筒売命を合祀したという。安閑天皇の代に,上毛野小熊が社殿を改築して,郷名にちなんで蒼海(おうみ)明神と称した。天平年間に上野国14郡の神社549社を合祀し,「上野国神名帳」1巻を御神体とし,惣社明神と改称して国司の遥拝所となったという。この時に国司が献納したという「護国霊験総社大明神」の神号額が保存されている。この社はもと蒼海城の地続きの宮之辺の地にあったが,戦国期に武田信玄に焼かれ,元亀年間に現在地に再建された。本殿は当時のもので,桃山風の様式をよく残し県重文となっている。拝殿は天保14年の落成のものである。江戸期に徳川家光は朱印地26石を寄進している。当社には特殊神事が多く,射儀式,水的式,筒粥神事,置炭神事,お田植神事などがある。社宝に天正14年小島美作守定次鋳造の懸仏弥勒菩薩,同17年の懸仏普賢菩薩毛彫,貞和5年の宝塔台石,鎌倉中期の雲版などがある。




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「角川日本地名大辞典」
JLogosID : 7045955