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定家神社
【ていかじんじゃ】


高崎市下佐野町にある神社。祭神は藤原定家。烏川左岸崖上に位置する。縁起によると定家が東国へ下り,佐野で庵を結び,しばらく住し,都へ帰る時持仏の観音像を村人に贈った。のち村人は庵を堂として観音像を祀ったという。万葉の時代,佐野を詠ったものは多く,そのようなことからこの伝承が生まれたもので,創建については不明。社宝には冷泉為村の門人で高崎藩士宮部義正の奉納歌集1巻がある。境内に「佐野山に打つや斧の音の遠かども寝もとか児ろが面に見えつる」の万葉歌碑があり,神社入口の標石にも定家の歌が刻まれている。松尾芭蕉の「松杉をほめてや風のかほる音」の句碑や,佐々間柳居の句碑もある。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
JLogosID : 7046226