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天満宮
【てんまんぐう】


桐生市天神町1丁目にある神社。旧県社。祭神は天穂日命・菅原道真。通称は桐生天満宮。社伝によると景行天皇の代に上毛野君御諸別王が上野(こうずけ)の国造となり,天穂日命を磯部の岡に奉斎して磯部明神と称したといい,「上野国神名帳」(総社神社蔵/県史資料編6)山田郡の従四位磯部明神に比定するが,磯部明神については諸説あって未詳。「天正遺事」は由良成繁が天正2年桐生に入部し,翌年9月梅原天神社を建立したが,同19年の桐生新町草創により梅原天神を下久方村赤城の森へ移したといい,それが当社である。天正19年11月に徳川家康は久方村内で20石を寄進し以後朱印地となる(寛文朱印留)。関ケ原の戦に際し徳川家康は平岩親吉を代参させて戦勝を祈願し,軍旗用として絹織物を献上させた。このため後に課役免除となり,境内に市を開き桐生織物の隆盛の一因となったという。慶長15年9月9日に武蔵国横山の大野八右衛門尊吉が宝殿を寄進した。延宝4年に鐘を新鋳し,寛政元年に竣工したのが現社殿である。拝殿内に「桐生紗綾市之図」「流鏑馬神事之図」がある。大正5年郷社に列し,昭和3年県社に列格。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
JLogosID : 7046245