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鳥頭神社
【とっとうじんじゃ】


吾妻(あがつま)郡吾妻町矢倉にある神社。祭神は大穴牟遅神・宇迦之御魂神。「神道集」に愛東宮禿頭大明神とあり,本地は聖観音で,祭神は和利宮(吾妻神社)の若君となっている。社伝によると平安末期から鎌倉期の創建で,元亨元年に岩櫃城主吾妻太郎行盛が社殿を造営したという。その後,代々の岩櫃城主斎藤氏が造営修復にあたり,天正6年に岩櫃城代の海野長門守幸光は沼田城攻略を祈願して鰐口を奉納したというが,現存しない。天正10年に真田昌幸が,同18年8月には子の真田信幸が社領を寄進している(県史料集3)。その後,岩島村(現吾妻町)の総鎮守として信仰された。現社殿は天保2年の改築。例祭は4月19日と11月9日で,嘉永5年から続いている獅子舞が奉納され,7月31日には数百年続いている茅の輪くぐりの神事が行われる。境内には日本武尊が東夷征討の帰途に手植えしたと伝える神代杉と称する大杉があり,災害にあい現在は枯れた幹のみが保存されているが,この古木に空洞があき,そこにひこ生えが出て大木となり,別名親子杉と呼ばれている。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
JLogosID : 7046290