100辞書・辞典一括検索

JLogos

8

長良神社
【ながらじんじゃ】


邑楽(おうら)郡千代田町瀬戸井にある神社。旧郷社。祭神は藤原長良ほか17柱。藤原冬嗣の長子長良が東国平定の折に当地で善政を施した後に帰京。斉衡3年に没し生前の功により大和国春日神社に祀られた。上野(こうずけ)国佐貫荘の土豪赤井良遠は彼の徳を慕い分霊を勧請し,貞観11年瀬戸井郷上の森に社殿を造営したのに始まると伝える。以来佐貫荘内の人々の信仰を集め12か郷の総鎮守となる。その後文明年間に分社するものが多く,ここを邑楽本宮と呼んだ。明治5年郷社に列格。長良神社は明治期の神社合併前は邑楽地方を中心に44社あり,小祠を加えると50社を越え,現在25社ある。なお藤原長良が上野地方を鎮撫したことは国史に見えず,「和名抄」に邑楽郡長柄(ながら)郷があり,長柄の地名と長良という歴史上の人物とが結びつけられて祭神となり,長良神社となったと考えられ,水神信仰の神社である。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
JLogosID : 7046434