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八寸
【はちす】


旧国名:上野

大間々扇状地桐原面の扇端部に位置し,中央部には赤城山斜面台地があり,その北部に独立泥流丘の権現山がある。赤城山斜面台地の東西は,下植木地内書上の湧水を起点とする浸食谷が発達している。この縁辺には縄文時代から平安期に至る遺跡が密集している。昭和25年相沢忠洋により,権現山南面から旧石器時代のハンドアックスが発見され,また同56年には字竜玄から祭祀遺跡をもつ6世紀中葉の環濠居館跡(原之城遺跡)が発見されている。昭和10年の県下古墳一斉調査では215基の古墳が確認されたが,戦前・戦後にかけてほとんど平夷されてしまった。地名の由来は定かでないが,湧水の浸食によりできた低地が沼沢地となり,ここに蓮が群生していたためであろうと考えられる。また粕川が村の南西端を流れており,ここで取水した牛堀と呼ばれる平安末期の水路が村の南境をなしており,近年遺構が境町淵名地域で確認されている。
はちす(中世)】 戦国期に見える地名。
蓮村(近世)】 江戸期~明治22年の村名。
八寸(近代)】 明治22年~昭和46年の大字名。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
JLogosID : 7046650