日高
【ひだか】

旧国名:上野

榛名(はるな)山南東方相馬ケ原扇状地の末端と染谷川および井野川の自然堤防に位置し，微高地と両河川流域の低地からなる。昭和51年，関越自動車道通過予定地内の埋蔵文化財の発掘調査により，水田跡で知られる日高遺跡が発見された。地表が現水田で，掘り下げるにつれて古い時代のものが発見されたが，中心的なものは最下層の弥生後期とその上層の平安期の条里水田跡である。当地は現代においても日高米と呼ばれる良質米の産地として知られており，日高遺跡は弥生時代より今日までの水田経営の継続が推測できる遺跡として貴重である。地内上日高の矢島山と呼ばれる土塁と濠を含む平地林は，上日高屋敷と呼ばれる中世環濠宅地跡で，また字村主(すぐろ)には湯浅屋敷と呼ばれる中世の環濠宅地跡がある。地名は，日当たりのよい土地を意味するとも思われるが，不詳。
【日高村(近世)】　江戸期～明治22年の村名。
【日高(近代)】　明治22年～昭和30年の新高尾村の大字名。
【日高町(近代)】　昭和30年～現在の高崎市の町名。

KADOKAWA 「角川日本地名大辞典」 JLogosID : 7046797