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妙義荒船佐久高原国定公園
【みょうぎあらふねさくこうげんこくていこうえん】


群馬県と長野県にまたがる国定公園。群馬・長野両県知事の申請により,厚生大臣(現在は環境庁長官)が昭和44年4月1日全国で39番目の国定公園として指定。面積1万3,123ha。本県の公園区域は甘楽(かんら)郡下仁田町・妙義町・南牧村,碓氷(うすい)郡松井田町,多野郡上野村に広がり,その面積は全体の61.4%にあたる8,062・6haに及ぶ。県西部の妙義山から荒船山(1,423m)にかけての山岳地帯は登山・ハイキング・キャンプなどの野外レクリエーション地域として親しまれ,妙義山に代表される奇岩・怪石の集塊岩景観は新緑や紅葉に映え,関東屈指の名所となっている。八風山(1,313m)から物見山(1,375m)にかけての緩やかな高原状の台地には,神津牧場などがあり,高原景観を呈する。また,上信国境に広がる公園域は,信州と関東を結ぶ信濃別路や武州街道など近世の重要な街道が谷筋を通っており,和美峠・香坂峠・内山峠・田口峠・十石峠などの峠景観も主要な観光資源である。公園域はナラ・クリ・クヌギ・ケヤキ・カエデなどの落葉広葉樹林に覆われて,新緑と紅葉には観光客でにぎわう。昭和60年現在の観光客総数は妙義山地区35万人と神津・荒船山地区70万人で,県内客が約50%を占めている。また,国道18号や国道254号などを利用して,首都圏外縁の日帰り観光地としての性格を強くしている。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
JLogosID : 7047155