伊波比神社
【いわいじんじゃ】

比企(ひき)郡吉見町黒岩に鎮座。かつて単に八幡とよばれていたが，現在の神社西方にある八幡台という所が旧境内だといわれる。祭神，天穂日(あめのほひ)尊・誉田別(ほんだわけ)尊。大己貴(おおなむち)命ともいわれ，誉田別尊は合祀したものであったが，誉田別尊を崇敬するものが多かったために旧祭神のことは忘れられたらしい。当社は旧横見郡式内社（小社）三座の１座と伝える。「続日本紀」に「嘉祥二年三月庚寅奉授武蔵国伊波比神社従五位下」，また「三代実録」に「貞観元年十月七日武蔵国従五位下磐井神列官社」とあるのは当社といわれる。

KADOKAWA 「角川日本地名大辞典」 JLogosID : 7047869