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川口神社
【かわぐちじんじゃ】


川口市金山町に鎮座。もと氷川社,あるいは正一位氷川大明神と称した。祭神,素盞嗚(すさのお)尊・宇迦之御魂(うかのみたま)命・保食(うけもち)命・金山彦命・菅原道真。創建はかなり古いものと思われる。川口の総鎮守であり,領主,地方住民の崇敬厚く,しばしば社殿の造営,神宝の奉献があった。かつては新義真言宗雨宝山大悲院延命寺が別当であったが,明治維新の際に廃止して社職を置いた。徳川家康が天下を治めた頃御料所となり,社地を除地として,別に社領の寄進があった。現に氷川免という地名があるのがこれである。享保10年徳川吉宗は,見沼大耕地の開発と見沼代用水の建設を決めたが,この難工事に従う幕府勘定衆杉島貞七郎保英は,当社を厚く崇敬していたため工事の成功を祈願し,遂にこれを完成した。保英は神恩に感謝し,神鏡1面を奉鋳して神前に捧げたが,今でも社宝として秘蔵している。明治以後,天神社・金山社ほか数社を合祀し,明治42年氷川社を川口神社と改めた。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
JLogosID : 7048792