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国渭地祇神社
【くにいちぎじんじゃ】


坂戸市森戸に鎮座。祭神,八千戈(やちほこ)神ほか11柱。例祭10月15日。当社は昔,火災にあい,古記録をすべて焼失したので,創立年代は不明であるが,延徳3年3月吉日再営の棟札があった(これものちに焼失)。その写に「観応二年三月五日,熊野大権現本地仏権律師月証奉鋳 開眼導師 大阿闍梨彗証法師」とある。古くは国渭地祇熊野大権現,あるいは熊野神社と称した。一説に「延喜式神名帳」に載る国渭地祇神社であるともいわれ,延暦年中坂上田村麻呂が蝦夷征定の帰途再営したと伝えられる。のち奥州の藤原秀衡が再営したが,両上杉氏時代に鎌倉の軍勢が社頭に布陣した際,火災にあって,神宝・古記録を焼失した。しかし建暦元年から建保5年までの間に書写した大般若心経6冊を所蔵している。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
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