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熊野大神社
【くまのだいじんじゃ】


深谷(ふかや)市東方に鎮座。祭神,伊邪那岐命・速玉男命・事解男命ほか5柱。古くから奈良神社・楡山(にれやま)神社とともに三熊野と呼ばれた古社。延喜式内白髪神社ではないかとの説もある。天文年間深谷城主上杉家の老臣岡谷加賀守清英の崇敬を受け,社領の寄進があった。今の熊野免とよんでいる土地がそれである。また清英とともに上杉家の三宿老のひとりであった秋元但馬守景朝は,領地の上野台に陣屋を置き,その子長朝とともに住んだが,当社は城の艮(うしとら)に当たったので陣屋の鎮護神として崇敬し,天正年間に社殿の改修を行った。天正18年徳川家康が江戸へ入府すると,秋元越中守長徳は家康に仕え,慶長6年まで上野台の城主だったが,上野(こうずけ)国総社に移封となり陣屋は廃された。まもなく松平丹波守康長が東方に所領を賜り,先例によって社地を免租し崇敬したので,神社はその後も栄えた。本殿は市指定文化財。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
JLogosID : 7049121