埼玉
【さきたま】

旧国名:武蔵
崎玉とも書き,「さいたま」ともいう。県北部,市の東南端,洪積層の微高地に位置する。地名の語意は幸魂(さきたま)であるというが,なぜこれが地名になったかという由来は未詳。また水あるいは水田可耕地としての「タマ」の前方の地と解する見方もある(地名誌)。「和名抄」は埼玉郡・埼玉郷ともサイタマと読み,「万葉集」はサキタマと読む。また「延喜式神名帳」は前玉神社をサキタマと読んでいる。地名は社名から起こるとする見方もある(地名辞書)。村名はサキタマと読み,郡名はサヒタマと読む(武蔵志)のが通例であったようだ。中世に至っては「北越軍記」に「永禄五年六月北条方より埼玉行田へ出張云々」とある(新編武蔵)。埼玉古墳群の地であり,地区内の古代遺跡は30か所にのぼる。
【埼玉村(近世)】 江戸期~明治22年の村名。
【埼玉村(近代)】 明治22年~昭和29年の北埼玉郡の自治体名。
【埼玉(近代)】 明治22年~現在の大字名。

![]() | KADOKAWA 「角川日本地名大辞典」 JLogosID : 7049458 |





