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神明神社
【しんめいじんじゃ】


南埼玉郡菖蒲(しようぶ)町上栢間(かみかやま)に鎮座。伊勢神宮の分霊のため近年まで神明両社とよんでいた。祭神,天照大神・豊受気毘売神。創立は社伝に景行天皇の時という。口碑によると,当地は安閑天皇の頃武蔵国造笠原直使主(かさはらのあたいおみ)終焉の地で,近くにある天王塚は国造の墓と伝える。江戸期徳川家譜代の家臣内藤四郎左衛門が,栢間および新堀・三箇・戸ケ崎・小林の旧五か村を領してから,5か村の総鎮守とし,以来歴代の領主が厚く崇敬した。当社の境内で毎年2月14日の夜行われた「オヒタキの神事」は珍しい行事であった。その夜,氏子の若い衆が集まって火ホドキという行事がある。18歳から30歳くらいまでの若者が30人ぐらいランニングシャツ1枚に地下足袋といういでたちで火を中心にもみあう。前年中にこの集落に婿入りした者は必ずこれに参加してもみぬかれるきまりだった。この婿いじめの行事は,新しく一家を背負って立つようになった男に対し,神明社の氏子になることを承認するために行われたものである。境内林・参道林のサカキとカサマツなどの社叢は県の天然記念物。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
JLogosID : 7050015