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秩父多摩国立公園
【ちちぶたまこくりつこうえん】


昭和25年7月10日に指定された県唯一の国立公園。面積は12万1,600ha(うち特別地域4万8,718ha)で,東京都・山梨県・長野県・埼玉県の1都3県にまたがる(埼玉県分2万9,456ha,うち特別地域1万1,730ha)。奥秩父とよばれる雲取山から甲武信(こぶし)岳・金峰(きんぶ)山に続く山岳地帯で,火山国日本では珍しい,主に水成岩からなる山地である。この公園の代表的景観はコメツガ・トウヒなどの苔むした原生林と滝壺の連続する深い渓谷である。山々には,古くからの峠路が幾筋も通じ,雁坂(かりさか)峠を越える秩父往還や,十文字峠を越える中山道裏街道は多くの人々に利用された。現在,これらの峠路は,登山道としてよみがえり,多くの登山者に利用されている。たどりついた山頂からの展望は素晴しく,富士山・南アルプスなどの好展望台である。また,三峰(みつみね)・昇仙峡・御岳(みたけ)・奥多摩湖・大菩薩(だいぼさつ)峠などは首都圏の手近な休養地として親しまれている。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
JLogosID : 7050395