100辞書・辞典一括検索

JLogos

23

八幡神社
【はちまんじんじゃ】


比企(ひき)郡嵐山(らんざん)町鎌形に鎮座。祭神,誉田別(ほんだわけ)尊ほか2柱。延喜12年坂上田村麻呂の蝦夷征定の時,当所の塩山(武蔵嵐山近くの山)に立ち寄り,宇佐八幡を勧請して祭祀したのに始まると伝えられる。同16年奥羽の国司となり,将軍に任ぜられて再び下向の時に,社殿を増建して崇敬し,里人はこれを産土神として厚く尊崇した。その後,いつの頃か兵火にかかったために現在地へ移した。近くの大蔵館で生まれた駒王丸(木曽義仲)は,境内7か所から湧き出た清水で産湯をつかったと伝えられる。天正19年徳川家康から社領20石の朱印を賜り,寛文4年焼失したが,貞享2年再び朱印を賜った。なお秩父(ちちぶ)郡東秩父村御堂日蓮宗浄蓮寺にある,県文化財の銅鐘に「武州比企郡釜形郷八幡宮鐘,大旦那矢野安芸守,文明十一年己亥八月九日」とあるところから,もとは当社にあったことがわかる。社宝として銅製華蔓(けまん)2個が保存されている。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
JLogosID : 7051213