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氷川女体神社
【ひかわにょたいじんじゃ】


さいたま市三室(みむろ)に鎮座。祭神,奇稲田(くしなだ)姫命,配祀,三穂津姫命・大己貴(おおなむち)命。崇神天皇のときの創立と伝える。古くから武門の信仰が厚く,勅願所となり,3,500貫の圭田を有し,すべて官費で修営されたという。江戸期には寺社奉行直轄の神社として,諸国大社19社の1つに数えられ,さいたま市高鼻の氷川神社(男体社),さいたま市中川の氷王子神社と,この女体神社は深い関係があったらしい。天正19年幕府から社領50石,除地100石の寄進があった。現在の社殿は寛文7年に再建のもので,棟札に「上棟武蔵国一宮氷川女体大明神征夷大将軍源朝臣家綱公御再興,阿部朝臣忠秋,奉寛文七年丁未六月十二日御遷座,神主武笠宮内丞佐伯豊雄」とあり,同時に大宮氷川男体社も造営したという。社宝も多く,県文化財(工芸品)に指定されている桃山末期の神輿,持統天皇勅納の大般若経600巻,空海の心経,北条泰時献納の兵庫鎖太刀(重美),正応6年上杉朝興の制札,大永4年の小田原北条氏の文書などが保存されている。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
JLogosID : 7051428