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広野大神社
【ひろのだいじんじゃ】


児玉郡神川町肥土(ひど)に鎮座。祭神,天穂日(あめのほひ)命・誉田別(ほんだわけ)命・倉稲魂(うがのみたま)命。社伝には天平宝字3年に上野(こうずけ)国司が創立したとも,正暦5年の創立ともいっている。この地方は広々とした原野だったため社号を広野明神と称したという。古くは上野国緑野郡土師(波爾之)村だったため,「上野国神名帳」に載る広野明神が当社であろうといわれている。地名はその後肥土と改めた。元亀・天正の頃起こった神流(かんな)川合戦の際に社殿や古記録を兵火で焼いてしまった。その後数年を経て社殿を造営したが,代々領主の崇敬厚く,社領も多く寄進された。また古く木像3体と「上野国神名帳」1巻が納められ,領主黒田家から寄進された宝物も数多く保存されている。境内には樹齢約400年といわれるツキの大木があって,神木とされている。元禄年間神流川の流域が変わったため,分村して武蔵国に属すようになった。内殿は享保年間に再建され,拝殿は明治3年に改築されたものである。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
JLogosID : 7051567