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武蔵丘陵森林公園
【むさしきゅうりょうしんりんこうえん】


昭和42年明治百年記念事業の一環として建設省が建設し,同49年7月に開園した森林公園。比企(ひき)郡滑川(なめかわ)町と熊谷(くまがや)市楊井(やぎい)にまたがる東西約1km・南北約4km,面積約304haの区域で,標高40~90m,比企北丘陵特有の緩やかな傾斜面が連なる丘陵地帯に属する。都市住民に良好な自然環境の場を提供するべく,大都市周辺に森林公園を建設することを目的に候補地が選ばれ,当初東京湾埋立地,静岡県富士山麓,埼玉県比企丘陵があげられ,位置,規模,用地取得の難易,記念事業としての効果,利用上の利便性等から武蔵丘陵森林公園を正式名称として閣議決定された。建設省は,県の協力を得て,昭和43,44年度用地買収し,公募された基本設計案をもとに計画され,昭和44年度より整備工事に着手し,昭和49年7月一応の完成をみて一般に公開し,年間約130万人の利用者に好評を博している。武蔵丘陵は県のほぼ中央に位置し,東京都心より約60km,東松山市と熊谷市の中間に位置する丘陵地帯で,アカマツ林とケヤキ・コナラなど武蔵野の代表的な植物が現存し,丘陵の裾まで迫る水田の灌漑用溜池や複雑な地形を形成している。公園内の施設としては広場27ha,疎林地帯10ha,修景施設(花壇・水流・滝・噴水など),休養・便益施設(レストラン・売店・休憩所・便所・水飲場・ベンチなど),遊戯施設,運動施設,教養施設(花木園・彫刻広場・資料館・都市緑化植物園),管理施設などがあり,各施設間は園路(総延長約41km)とサイクリング道路(延長約15.5km)で結ばれている。昭和53年度末現在総事業費約65億円。国鉄高崎線熊谷駅からバスの便がある。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
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