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笠森鶴舞県立自然公園
【かさもりつるまいけんりつしぜんこうえん】


県中央部,房総丘陵と両総台地の接点にあたる丘陵地にある県立自然公園。昭和41年指定。面積19.5km(^2)。市原市・長南町・長柄(ながら)町にまたがる。公園北部の長柄町権現森,中部の長南町笠森寺,南部の市原市鶴舞公園,長南町野見金(のみがね)山をその中心とする。権現森の標高173mの頂上周囲は自然林で覆われ,北斜面はケヤキなどの落葉広葉樹が,南斜面はタブノキ・スダジイなどの常緑広葉樹が,それぞれ極相林を形成している。笠森寺観音堂は国重文に指定され,その境内一帯8万4,000m(^2)も笠森自然林として国天然記念物になっている。同自然林は寺開基当時から伐採が禁じられたため自然林として保護されてきたもので,シイを主体に林床には約40種のシダ類を自生させ,リス・フクロウなど鳥獣類やヒメハルゼミも生息する。笠森寺から南の蔵持ダムまでの4kmはグリーンルートと呼ばれる自然遊歩道となっており,ダム南側の野見金山斜面には乳牛を飼育する野見金牧場がある。昭和54年の利用者は43万9,000人。千葉市や京葉工業地帯から近距離にあるため,将来県民の休養地として期待されている。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
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