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香取神社
【かとりじんじゃ】


流山市北小屋にある神社。祭神は経津主命・豊玉姫命。はじめ「桐斉殿」といわれ,のちに「桐明神」と呼ばれた。当社は県道に沿った山林の中にある。社伝では神護景雲3年に経津主命と海神の豊玉姫命を祀ったのが当社の創祀という。治承4年源頼朝が安達九郎盛長に命じて祈願させたと伝える。文治5年の奥州藤原氏征討の際にも再び安達盛長に戦勝祈願を行わせたという。その時,桐の樹の北側に突然枯小葉が落ちてきたので,奥州征討の吉兆を示すものと,当社の霊験に驚いたといわれている。ために当地では村人は桐の下駄を履かなかったという。永禄年間には小金大谷口城主高城下野守がしばしば参詣し,社領も寄進したと伝える。文政5年に祠官の藤原某が北村の領主天野阿膳,小屋村の岡部庄左衛門とはかり,正一位香取大神宮の社号を得て,桐ケ谷郷8か村の総鎮守となったという。別当は桐正山慈眼寺西善院。明治6年郷社に列し,香取神社と改称。文化元年作の等身大石像,家出人の足を止めるという「足止めの狛犬」2基がある。かつては当社の社叢は「明神の森」といって古木が茂り,江戸川の船頭の目標であったという。




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「角川日本地名大辞典」
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