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木内大神
【きうちだいじん】


小見川町木内にある神社。祭神は豊受姫命。かつては天之宮(香取郡誌)・木内大明神とも呼ばれた。社伝では,大同年間に伊勢外宮から豊受姫命を勧請したのが始まりという。文治年間に正二位大納言四条隆房が当地の領主となると当社を篤く崇敬したと伝える。その後は千葉氏および木内・油田・小見などの領主の崇敬を集め,千葉氏は神領を寄進し,木内胤朝(千葉常胤孫)も社殿を造営し神領を寄進したと伝える。小田原北条氏も社領100石を寄進,また天正17年には小見川城主粟飯原保宗が神田1反を寄進している(香取郡誌)。同19年11月に徳川家康から朱印地7石の寄進があった(寛文朱印留)。近世に入っても武将から篤く崇敬され,慶長7年に当地の領主土井利勝が馬具1組を奉納し,寛永16年に内田氏に代わると毎年幣帛を奉ったという。元文元年には関宿城主久世大和守が社領を献じ祈願所としている(香取郡誌)。天明7年に現本殿が造営された。明治6年8月郷社に列格。当町の産土神。例祭は3月3日で,面をつけ謡いながら舞う神楽の奉納がある。社蔵の「天正検地帳下総国香取郡木内庄木内郷野帳」は県文化財で,ほかに粟田口吉光の短刀1口を所蔵する。境内は古松老木に囲まれており,海上航行者の目標となったという。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
JLogosID : 7054099