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久留里神社
【くるりじんじゃ】


君津市浦田にある神社。祭神は天御中主命・伊弉冉命・天照大神・少彦名命・木花開耶姫命。細田妙見・妙見様とも呼ばれる。社伝によれば,治安元年に久留里城主上総介平忠常が創祀したというが,「総州久留里軍記」では平将門が面賀池という所で出会った天女を妙見大菩薩として祀った二総六妙見の1つが「浦田細田の妙見」とする(房総叢書)。細田は創祀当時の地名だという。また将門の三男東少輔頼種は当社に参詣し,妙見大菩薩の夢想により当地に城(久留里城)を構えたという(同前)。建久3年に源頼朝の命で千葉介頼胤が再興,同時に文覚上人の弟子頼忠上人が別当となったと伝える。寛保3年には領主黒田直純の祈願所となったという。武田真勝・里見義堯・酒井忠挙など代々の城主が当社に参詣した。神仏分離によって,現社名に改め祭神を決めた。明治6年に郷社に列格。本殿は3間四方の仏堂の形式にのっとり,17世紀中期の建築と推定される(市文化財)。また拝殿・随神門もその頃の建築と考えられる。文明元年に海中から引き上げられたという約400貫の大鏡や黒田豊前守直和奉納の額面がある。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
JLogosID : 7054352