100辞書・辞典一括検索

JLogos

14

五所神社
【ごしょじんじゃ】


蓮沼村イにある神社。祭神は大日孁貴尊・誉田別命・天児屋根命・表筒雄命・素登織姫命。五所大権現と呼ばれた。承安元年の創祀と伝える。文治5年に源頼朝は奥州平定を祈願したという(山武地方誌)。また永仁年間には当地の領主遠山出雲亮による懸仏の寄進があったと伝える。中世以降は上総国山辺荘の総社と称せられた。天正年間に社殿が造営されたが,それは下総芦戸城主木曽義純と当社神官との間に縁故関係があったために,造営の資を提供したのだという(同前)。のちに台風で倒壊。現存の本殿は正徳元年12月の再建で(隅木墨書),細部装飾の技法に特色があり,多くの平面的な彫刻を配している点は他に類例が少ない(県文化財)。また拝殿には宝暦11年の棟札が残る。当社は享保2年に吉田家から正一位を受けたという。明治期に現社号に改称し,大正11年12月郷社。2月23日には社前で神楽を奏し,湯立神事も行われる。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
JLogosID : 7054531