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諏訪神社
【すわじんじゃ】


佐原市佐原イにある神社。祭神は建御名方神。諏訪山上に所在する。社伝では伊能因幡守朝辰の子越前守信胤なる人物が百姓を率いて佐原新宿の開発をする際に,先祖の地伊能村諏訪山から当地の諏訪山中腹に奉遷して守護神としたのが当社の起源という。元禄年間になって現在地に移した(稿本県誌)。同6年12月には領主奥津勘七から社領1反歩が寄せられ,その後も祈祷料として高2石が与えられ,同12年には徳川光圀が社参奉幣したと伝える。享保18年には伊能権之丞平智胤や氏子により本殿・拝殿などが造営されたが,「佐原村新宿鎮守」と見え(棟札/佐原市史),当初は伊能家の氏神として勧請された当社も佐原新宿が次第に開発されてくると新宿全体の鎮守として発展した(佐原市史)。社殿は文化11年8月に修復され,嘉永6年に再び造営された(現存)。神宮寺は荘厳寺であった。なお,荘厳寺の本寺観福寺(佐原市牧野)が享和2年に焼失した際に,当社宝物も焼失したという(香取郡誌)。明治6年村社,昭和5年9月郷社。例祭は10月15日。17日までの3日間には享保年間から伝わるという佐原囃子(県無形民俗文化財)や,付祭と称する神幸祭があり,本宿の鎮守八坂神社(佐原市佐原)とともに山車の引き回しなどでにぎわう。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
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