高宕山県立自然公園
【たかごやまけんりつしぜんこうえん】

県中南部の高宕山，および鹿野山を取り囲む山すそを中心とした県立自然公園。昭和10年指定。面積23.4km(^2)。高宕山は君津(きみつ)市と富津(ふつつ)市の境にあり，房総では珍しい岩峰をもった山で，山腹の各所は断崖となって深い谷を形成する。同28年ニホンザル200余匹の生息が確認され，野生ザルの生態を観察できる貴重な資料として，同31年国天然記念物に指定された。南西麓の富津市関豊のサルの餌付け場所は高宕山自然動物園となっている。高宕山の北に位置する鹿野山の中腹以上は南房総国定公園に指定されている。高宕山・鹿野山周辺部はスギ・ヒノキの植林が多く，これに尾根筋のシイ・タブ・カシ・モミが調和した森林美を形成している。鹿野山西麓の富津市佐貫(さぬき)には佐貫鉱泉がある。

KADOKAWA 「角川日本地名大辞典」 JLogosID : 7055428