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高滝神社
【たかたきじんじゃ】


市原市高滝にある神社。祭神は瓊瓊杵尊・玉依姫命・別雷尊。賀茂明神とも称した(地理志料)。社伝では天武天皇元年に高滝の神号を賜ったという。当社は養老川の中流域にあり,周囲の地形が神号に転訛したものかもしれない。貞観10年9月17日に従五位下に叙された(三代実録)。承安年間には山城国賀茂社の分霊を合祀したと伝える。そのため中世以降は賀茂明神と称したらしい。社伝によれば,天文年間に久留里城主里見刑部より除地27石を与えられ,天正19年11月には徳川家康より神領10石が寄進されたという。宝暦7年に将軍徳川家重が,安永8年には水戸の徳川治紀がそれぞれ当社を祈願所としたと伝える。明治4年に郷社,同13年12月に県社に列格し,同時に社名を旧に復した。当時は高滝村のほか35か村の鎮守であり,現在でも安産・子育ての神として崇敬されている。当社域は郷土環境保全地域に指定され,4月の例祭日(酉の日)に花嫁祭が,10月の例祭日(酉の日)には神輿渡御がある。享保12年建立の拝殿のほかに,社宝として天雲剣・五大力船,徳川氏竹姫が寄進したと伝える葵錦帳がある。




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「角川日本地名大辞典」
JLogosID : 7055447