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玉崎神社
【たまさきじんじゃ】


飯岡町飯岡にある神社。祭神は玉依姫命・日本武尊。飯岡の明神様が通称。社伝によれば,日本武尊東征の際に海上安穏,賊徒鎮定を祈願して,下永井竜王崎の地に創祀したという。同じ創祀伝承をもつ上総国一之宮玉前神社(一宮町)との関係は未詳であるが,両社は九十九里浜を挾むようにしてその南北端に位置している。天文2年に海食のため社地が浸食され,現在地に遷座。元禄年間になって上総国一之宮玉前神社が里見氏の兵乱のため兵火にかかり,天正5年まで当社に御神体が遷座していた。宝暦4年正月には農民から当社に対して山畑1反歩の除地が寄進されている(海上郡誌)。明治初年にそれまでの玉崎大明神から現社名に改称,のちに郷社。氏子区域は飯岡町全域とその周辺の海上町の一部。60年に1度の庚辰の年には,旧社地を経て野栄町野手の御鏡神社への神輿の渡御がある(式年神幸祭)。元禄10年造営の本殿は県文化財。また幣殿・拝殿は天保年間のもの。ほかに源義家奉納と伝える宝剣(平安期作),古瀬戸高麗狗(室町期作),神号額(享保年間作)などがある。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
JLogosID : 7055588