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鶴峯八幡神社
【つるみねはちまんじんじゃ】


富津(ふつつ)市八幡にある神社。祭神は誉田別命・玉依姫命・神功皇后。寛政11年頃と推定される縁起によれば,当社は養老年間に石清水八幡宮から勧請されたと伝える(鶴峯八幡宮縁起/富津市史史料集1)。中世には佐貫領の鎮守として崇敬された。永正4年11月に武田信嗣が「天地長久御願円満将軍家御息災安穏」のために社殿を再興している(棟札/富津市史史料集2)。また里見氏の崇敬も受け,代々300石の神領が寄進されたほか,里見安房守義弘は太刀を奉納したと伝える(鶴峯八幡宮縁起)。その後,「御公儀様御証文」を焼失したため神領は召し上げられたが(同前),慶長6年3月15日に内藤左馬助政長から30石の神領の寄進があった(慶長6年3月15日付寄進状/富津市史史料集1)。また当地の領主からも神領や祭料の寄進を受けている(鶴峯八幡宮縁起)。明治元年11月の「上総国天羽郡神職書上帳」によると,当社は「郡中惣社」「代々御領主御祈願所」であって,産子13か村を有していた(富津市史史料集1)。同6年郷社。




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「角川日本地名大辞典」
JLogosID : 7055742