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三輪神社
【みわじんじゃ】


流山市三輪野山にある神社。旧村社。祭神は大物主命。古代においては茂侶神社と称していたと考えられ,その後三輪明神などと呼ばれた(下総式社考)。当社は三輪野山と称する丘陵に位置し,深い社叢に囲まれている。俗に景行天皇の時代に東国に派遣された御諸別王の子孫である毛野氏の一族が当地に住みつき,大和の三輪山に形が似ているこの丘陵に大物主命を祀ったのが当社の創祀という(流山の旧史旧跡)。また別伝もあるが(東葛飾郡誌),当社の創祀に毛野氏が関係した点では一致する。そして本来は「茂侶神社」であったと考えられ,「茂侶神」は貞観13年11月11日に従五位上,元慶3年9月25日に正五位上へ昇叙している(三代実録)。茂侶社はのちに「三輪明神」などと称されるようになる。天正19年11月に徳川家康から25石の朱印地が寄進されたと伝える。別当は新義真言宗の神宮寺であったという(廃寺)。天保11年8月と明治12年4月に社殿を修復(神額墨書銘)。1月8日にはヂンガラ餅神事が行われる。この神事は8升の神酒,8升の餅,8種類の野菜の煮物を神前に供え,拝殿内の供餅を氏子たちが奪いあうという豊作祈願の神事で,市無形民俗文化財。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
JLogosID : 7057452