練馬
【ねりま】

旧国名:武蔵

練間とも書く（役帳）。千川上水の北沿い，川越(かわごえ)街道の南沿いに位置する。中央を石神井(しやくじい)川，北端を田柄(たがら)川が東流する。江戸期には上・下の２村に分記。下練馬の白山神社は，源義家が奥州征伐の途上，ケヤキの苗木を奉納したという伝説のある古社。地名の由来には篠某という浪人が，馬を調練したところという調練説（新編武蔵），赤土などをねったところという黏場(ねりば)説（武蔵野の地名），古駅の乗瀦(のりぬま)駅の地で，ノリヌマがネリヌマとなり，さらにネリマとなったという宿駅説（菊池山哉：五百年前の東京），石神井川流域の低地は広々とした沼地で，中世以来下流の水田開拓の奥の沼＝根の沼となったとする根沼説（前島康彦：石神井川雑考）などがある。
【練馬郷(中世)】　室町・戦国期に見える郷村名。
【練馬村(近世)】　江戸初期の村名。
【練馬町(近代)】　昭和３～７年の町名。
【練馬区(近代)】　昭和22年～現在の東京都の区名。
【練馬(近代)】　昭和38年～現在の練馬区の町名。

KADOKAWA 「角川日本地名大辞典」 JLogosID : 7063317