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思親会本部
【ししんかいほんぶ】


伊勢原市子易に所在。創始者(会長)は井戸清行(明治22年~昭和25年)。崇拝対象は「本部守護神」(祭神),「十界互具大曼荼羅」(本尊)で,教典は「法華三部経」。井戸清行は明治22年に岡山県勝田郡奈義町に生まれた。小学校卒業後生野鉄道学校に学び,鉄道院に入った。その後竹中工務店に入社し,昭和2年に建設業として独立。人間の不条理さへの関心から宗教遍歴をかさねたといわれ,昭和4年に同業者で霊友会会員であった石黒日出二に導かれて霊友会に入会。霊友会の特質は先祖供養による現世利益の強調と,在家主義にある。井戸清行も先祖供養・親孝行という教えに心を動かされて入会したという。そして布教活動である導きの行を実践し,支部長になった。しかし,昭和10年より始まった霊友会第1次分裂で,同13年2月に東京麹町に霊友会から分かれて思親会を結成。その後東京北区に本部を移転し,さらに昭和47年に「思親大宮殿」を現所在地に建設し本部を定めた。教えは霊友会のそれを踏襲し,会員の家庭では先祖供養のための礼拝対象として総戒名(総法号)を祀り,それに宗教的意味付けを行っている。会長は世襲ではなく,師資相承。昭和57年の教勢は教師数337人,信者数10万790人(文化庁:宗教年鑑)。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
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