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十二所神社
【じゅうにしょじんじゃ】


横須賀市芦名にある神社。旧村社。祭神は国常立尊・伊弉諾尊・伊弉冉尊・天照大神など18神。中世期には三浦十二天(吾妻鏡),近世期には十二天社(新編相模)・十二天明神社などと呼ばれていた。創祀は未詳だが,寿永元年8月11日には北条政子の出産に際して,佐原十郎が奉幣使として派遣された(吾妻鏡)。同月13日にも源頼家誕生の報賽として当社以下諸社に対して神馬が奉納されている(同前)。中世期には鎌倉幕府から崇敬を受け,近世期には蘆名郷の鎮守であったと伝える(新編相模)。徳川家康は天正19年11月蘆名郷内に朱印地2石を寄進し,江戸幕府も同額を給した(記略・寛文朱印留)。神体は古仮面で,「新編相模」にその形と寸法が示されている。神主家は玉泉家で,その祖は玉泉院と称する修験者であった(新編相模)。文政年間には領主松平肥後守により郡中の安全祈願の大祭が行われ,その際の祭文祝詞が現存する。明治維新に際して十二所神社と改称し,明治6年村社に列格。同41年に付近の2社を合祀した。11月12日(例祭)には湯立神事がある。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
JLogosID : 7067337