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八幡神社
【はちまんじんじゃ】


横浜市磯子区西町にある神社。旧村社。祭神は誉田別命。天照大神・宇佐八幡大神・大山祇大神を配祀する。もとは八幡宮(新編武蔵)・正八幡大菩薩とも呼び,現在は榊八幡・根岸八幡神社が通称。社伝によれば欽明天皇12年8月の創祀で,根岸湾に八幡神像が漂着したので人家に安置したところ,1人の童子に憑いて,我は正八幡であり村人の苦難を救うために当地に来たので社を建てよと託宣した。村人は驚いてすぐ社殿を建立し,鎮守として崇敬したという(根岸村八幡社縁起/県史資8下)。もとは滝頭八幡宮(現八幡神社,横浜市磯子区原町)の西にあったが,慶安4年の検地で同地が隣村の滝頭村の属地となったので,明和3年4月に根岸・滝頭両村相談のうえ現在地に奉遷し,遷座手当として10両支給されている(八幡宮関係文書/横浜市史稿)。寛政8年2月に社殿を再建。当時は元八幡宮と称し「根岸六箇郷惣鎮守」として崇敬されていた(社殿再興記/同前)。別当宝積寺は石川の宝生寺末で古義真言宗(本末帳集成)。明治維新に際して廃し,当社は八幡神社と称した。明治8年に村社に列格。同41年に付近の宇佐八幡神社などを合祀。大正10年8月に社殿再建。かつては9月15日に例祭が行われていたが,明治元年に8月15日と改めた。当日は榊祭と称し,榊神輿が祭礼の先頭を巡行し,夕刻には根岸湾で海中式が行われるが,現在は特別の場合のみ。無銘の太刀3振などがある。境内の社叢林は県天然記念物。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
JLogosID : 7068520