蒔田教会
【まいたきょうかい】

横浜市南区花之木町にある日本基督教団所属のプロテスタントキリスト教会。旧日本美普教会派。かつての横浜第二美普教会と横浜第三美普教会が，関東大震災で会堂と会員を失ったため，大正12年12月９日に合併し新たに組織した「日本美普日ノ出町教会」を母胎とする。横浜第二美普教会は，明治23年に横浜第一美普教会員佐久間芳蔵が内田町の自宅を「内田町基督教講義所」として伝道をはじめ，同26年に花咲町で田村徳牧師が講義所を開設。両講義所を合わせて花咲町７丁目に新教会堂を建設して成立。横浜第三美普教会は，明治30年に横浜英和学校が名古屋へ移転（現名古屋学院へ合併）したのを機に，翌31年日ノ出町に英語夜学校として英語専門学校を開設。同時に伝道をこころみビューラー講義所を設置したのにはじまる。明治33年７月１日に講義所を横浜第三美普教会と改称。両教会は関東大震災で会堂を失い，日ノ出町の第三教会敷地や横浜英和女学校講堂で集会をともにもち，合併への気運を促した。大正12年に合併した日ノ出町教会設立後は，同14年より英語夜学校を再興し，勤労青年へ勉学の途を用意した。昭和２年より自給独立体制を確立。会員には英和女学校の生徒・教師を多く擁した。昭和16年，日本基督教団の成立に参加，「日本基督教団日之出町教会」となる。戦災で会堂・牧師館を焼失し，昭和25年現在地に新会堂を建設，同年12月９日「蒔田教会」と改称。

KADOKAWA 「角川日本地名大辞典」 JLogosID : 7069009