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三島神社
【みしまじんじゃ】


足柄上郡大井町上大井にある神社。旧郷社。祭神は積羽八重事代主神・大山祇命ほか。源頼朝は治承4年の挙兵に際し,かねてより信仰していた伊豆国三島神社を再興するとともに,8か所に三島神社を勧請することを祈念し,第1番目に創祀したのが当社という(社伝)。戦国期以降江戸期にかけて大井宮とも称し,大永2年9月11日の小田原北条家朱印状は「大井宮神主 円泉坊」に出されたもの(三島神社文書/県史資3下‐6564)。第1条は「西郡大井之宮社領并神主屋敷」に一切諸役を免除し,第2条は神領を私領と心得て神田をむさぼることのないよう,第3条は社人などが祭礼・修造・掃除などを神主の下知に任せて勤めるよう定めた。永禄11年正月28日の北条家朱印状は当社境内の宮木など伐採以下3か条の禁制で(同前7581),北条氏が当社を強力に保護していたことを示している。年未詳遠山修理書状によれば,当社は小田原北条氏の御鷹野休息所で,その関係から寄進も多く,北条氏政が5貫文,源五郎,菊王,御隠居(氏康)からは各1貫文が寄せられている(同前7582)。その後の沿革は未詳だが,江戸期には大井村以下4か村の鎮守(新編相模)。明治6年に郷社に列格。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
JLogosID : 7069140