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山下公園
【やましたこうえん】


横浜市中区山下町にある公園。種別は風致公園。都市公園指定は大正14年1月23日。昭和4年開設。計画決定面積7.3ha,開設面積7.41ha。当園は,第2次大戦後,長期間駐留軍の住宅地として接収されていた地。接収解除後は,港見学の学生や市民の憩いの場となった。開園当初,園の中央のホテルニューグランドの南側に約200坪の堀があり,フランス波止場の名残をとどめていた。現在,堀は花壇となり,海水の取入口に架かっていた橋が残る。堀は,開港時,井上聞多・山尾庸三・伊藤俊輔らの維新の志士がひそかに渡航を企てた地である。堀の跡地には初め税関の輸入動物の検査所があり,その後花壇造園がなされた。昭和10年3月26日~6月30日に,当園内で復興記念大博覧会が催された。公園沿いの海は居留地の外国人によるボートやヨットの競漕場として利用されていた。同35年12月,噴水池の中央に姉妹都市サンディエゴからの贈り物の水の守護神が建てられた。同54年には童謡「赤いくつ」の少女像がたてられ「カモメの水兵さん」の歌碑もある。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
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