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中条
【ちゅうじょう】


旧国名:越後

(中世)鎌倉期~戦国期に見える条名。越後国蒲原郡弥彦荘のうち。弘安10年3月5日の弥彦荘黒大夫名主千王丸譲状写に「譲与中条黒⊏⊐(大夫)名神田分名主職事」と見え,当条黒大夫名の名主千王丸が田1町9反・屋敷3か所の名主職を弟小千王丸に譲渡している(大矢文書)。その後,この地は細分化され,南北朝期に入ると1町が孫二郎氏忠から右近五郎正綱へ(同前暦応元年4月25日付某安堵状写),5反が兵衛四郎正家から又三郎盛長(同前延文4年2月23日付某安堵状写)に譲られている。一方,正応3年8月15日の弥彦神社領并社人知行覚に中条の弥彦社領として16筆・4万5,360刈が記される(高橋文書)。なお,本文書は研究の余地がある。下って,文明2年5月18日の弥彦神社御頭注文写によれば,弥彦社領には条役が賦課され,正月20日の神事は中条と下条が頭役を勤めていた(大矢文書)。比定地未詳。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
JLogosID : 7075480