貞観園
【ていかんえん】

刈羽郡高柳町岡野町にある私設庭園。鯖石川左岸の段丘上にある。昭和12年に国の名勝に指定。面積約11.2ha。松之山(現東頸城(ひがしくびき)郡松之山町)の大庄屋村山家より分立,当地方で代々庄屋を勤めた村山家の庭園で,延宝元年に造園。幕府の庭師九段仁右衛門・藤井友之進らの補修を受けた。園名は,元来園内の堂宇の名で,天保14年に刈羽郡加納(現柏崎市)の儒者藍沢南城が謝康楽の「遺情捨塵物,貞観丘叡美」という詩句から選んだという。瀑布・池,茶亭を配した苔庭で,佐渡ケ島産の赤玉石を多用,貞観堂には国重文の木造薬師如来立像を安置するほか,多くの美術品を蔵する。また,茶道博物館が併設されている。現在貞観園保存会の管理。

![]() | KADOKAWA 「角川日本地名大辞典」 JLogosID : 7075649 |